第144回(平成26年1月10日)

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やっぱ好きやねん


 新年もよろしく御愛読下さい。

 すでに、正月気分もなくなりそれぞれの仕事に精進されていらっしゃることでしょう。私は、それなりに多忙な年になりそうな気がします。

 半信半疑。まさかと思ったことが正月早々訃報に接しました。浪花を代表するタレントの「やしきたかじん」氏(本名・家鋪隆仁)が食道ガンで亡くなったことだった。テレビで切れ味鋭く庶民の代表者として独特のトークに人気のあった人だった。が、 64 才という若さでガンには勝てなかった。高視聴率をとる軽妙なトークだけでなく歌手だったが、もともとは二枚目的な歌手だった。「やっぱ好きやねん」など多くの歌を披露していた。

 私は、やっぱり好きなのは、男と女の関係だけでなく、男が男に惚れることも視野に入れて考えたい。

 訃報に接して大阪市長の橋下徹氏やフリーアナウンサーの辛坊治郎氏らが公衆の前で男泣きしていたのには驚いた。果たして私が亡くなった時に涙を流してくれる人が何人いるだろうか?と反省した。「やっぱ好きやねん」といえる男や女が何人いるだろうか。やっぱり好きだったと思ってくれる人が多い方が、人生は豊かで楽しいように思う。私は、男女を問わず「やっぱ好きやねん」といえる人が何人いるかと自問自答してみた。そんなに多くないと思われる。やはり云いたいことを歯に衣着せずに主張する人でも、人間的魅力に惚れてやっぱり好きなんだ、と思われる人を多く持ちたい。また、他人からも持ってもらいたいものだ。

 私は、最近の若い人はよくわからないが、中高年齢の歌手や芸人が亡くなっていくのが淋しい。やはり、私も年を取ったのかと考えるが、人がどういおうと生涯現役を貫き少しでも世のため、人のため役立ちたいと思う。若い頃の苦労が糧になって、たかじんさんは熟した人になっていたのだと思えば、私などたいした苦労もせずに成長した感が強いから、まだまだこれからじゃ人生はと思って努力しなければと考えている。

 話は変わるが、どんなものでも適正価格というものがある。安いに越したことはないが…。新婚旅行で南米のエクアドルに行った新婚さんが、タクシー代をケチって流しのタクシーに乗って特急誘拐で殺害された。外務省から、正規のタクシーを利用するようにという危険情報が出ている国に於いて起こった事件だから、どうなっているのかと思う。

 僅かのタクシー代をケチったため殺されるとは、残念だ。安かろう悪かろうでは困る。外国旅行する場合はよくよく注意しなければならないだろう。危険情報が出されているのに安全が保証されているタクシーのタクシー代をケチって、流しの不良タクシーで殺されたとなれば自業自得といわれても仕方がないだろう。だれも、近江商人の三方よしの考えで生きてゆかないといけないらしい。自分だけよければよいという考えは通用しないのだ。

          

おかやま適塾

馬場 勉

 

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